自由と嬉しさ

 たばこを吸っていたら、蝶、アゲハ蝶が飛んできた。
ひらひらと、とても楽しそうに飛び回っていた。
3階建てのビルの側面にそって、上昇気流に乗ったんだろう。屋上近くまで一気に上がっていった。
蝶があんなに高いところまで飛ぶなんて思いもしなかった。
上がり過ぎたと思ったのか、また一気に地上すれすれまで下りてきた。
相変わらずひらひらと飛んでいる。
とてもとても、楽しそうに。

鳥と違って、蝶は、ひらひらと飛ぶ。
当たり前だけれど、その飛び方がダンスを踊りながら飛んでいる様に見えて。
とても、とても楽しそうに見える。
今まで、葉っぱの上で芋虫として生活していたが、サナギになって蝶になった。
自分は自由に空を飛べる。ということが嬉しくて仕方ないといった様子で飛ぶ。

ビルの間を飛びながらどこかに消えていったけれど、何だか無性に私も嬉しくなっていた。
イメージ 1